今日は校内ランキング戦。

 先程まで晴れていたのに、途中から雨が降り始め中断。




しかし、リョーマVS不二の試合はまだ続いていた。















   IN THE TOWEL















 40−30。不二が有利。

 リョーマがツイストサーブを打とうとすると、そこに大きな声がコート中に響いた。

  は金網越しに見ていたが、その声にビクッとした。





「こら!!いつまでやっとるんじゃ!!バカモンが!!」





 その声にリョーマはボールを落としてしまう。

 リョーマは「ズルいっスよ。自分が4−3で勝っているからってこれからなのに…」と1人で愚痴ってコートから出てくると、

  がパタパタと駆け寄ってくる。



「あ、

「リョーマ君、駄目だよ。風邪ひいちゃったら大会に出られないよ?」


 腰に手をあてて少し怒り口調で言うと、リョーマは の手を握って校舎の方へ歩き出す。

  も慌ててついていく。


こそこの雨の中、何で待ってたの?」

「え?何でって…。リョーマ君を待ってたんだよ」


 本当は帰っていい、と言われていたが、やっぱり自分の彼氏が試合している姿は誰だって見たい。

 それが一番彼がかっこよく、輝いているときはなおさら。





 しょんぼりしてしまった にリョーマはポリポリと頬をかき、小さく「ありがとう」と呟いた。

 それを聞いてぱっと顔が明るくなり、リョーマの隣に並び、お返しにぎゅっと握り返した。















 教室に入り、とりあえず濡れた身体を拭こうとかばんからタオルを出す。

 それをジャージを脱いでいるリョーマに手渡す。


「はい、どうぞ」

「サンキュ」


 タオルでごしごし拭いていると、 がじっとこちらを見ているのに気づく。

そして彼女もびしょ濡れなのに拭いていないことも。


、タオル一つひとつしか無かったの?」

「うん」

「じゃあ 、先使ってよ」

「い、いいよ〜。先にリョーマ君が拭いて。風邪ひいちゃうと困るでしょ?」


 首を横に振り、笑顔で心配してくる を、少し不機嫌そうな顔で見る。

 リョーマ的には自分の心配より、 が風邪をひかないかの方が心配である。


 どうしてリョーマが不機嫌そうな顔をしているのか分からなくて、 は首をかしげている。


 リョーマは拭いていたタオルの半分だけ の顔にかぶせ、その中に自分も入っていく。





「りょ、リョーマ君…近いよ…」





 お互いの息がかかる距離に はドキドキする。

 頬を朱に染め、恥かしそうに俯いてしまった。





「下向かないで俺を見てよ」





 小さな声でそう囁かれ、更に心臓がどくんどくんと高鳴る。

もう破裂しそうで、音がリョーマに聞こえてしまうというぐらいバクバクだった。


 おそるおそる言われたとおりに顔をあげる。目の前には愛しい彼の顔のドアップ。






「え……」






 そして一瞬だけ重なる唇。






  は突然のコトに目を見開いて、リョーマを見る。彼は満足そうな笑みを浮かべていた。


 タオルから出るとリョーマは に背を向け、さっきとは違い、恥かしそうな態度で口を開く。







……濡れてて服が透けてる…」







「…へ?」







 リョーマに言われ、自分の格好を見ると確かに透けていた。

  はかあっと一気に顔を赤くして、すばやく見えないように身体を隠す。



「もももも、もしかしてリョーマ君、見ちゃった!?」



「…ばっちり見た」



 顔から火が出るほど顔を熱くなって、もう穴があったら入りたい衝動に駆られる。

 死ぬほど恥かしかったが、リョーマがまだ全部拭いていないことに気づき、さっさと拭こうと急ぐ。


 大方拭き終わり、リョーマにタオルを渡そうとするとき、ひとつの考えが思い浮かぶ。

 クスッと笑い、「リョーマ君!」と勢いよく彼の背中に抱きついた。


「ちょ、 !?」

「えへへ。びっくりした?これなら早く温まるね」


 笑顔で言う

 リョーマは振り返り、向かいあわせの形になると抱きしめ返した。


 ニヤリと何か企んでそうな表情をすると、もう一度耳元で囁く。









「そんなことすると、襲うよ?」





































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奈子様、かなり遅くなって申し訳ございません;;

しかも、駄目文で…!リョーマも偽者で…(滝汗)

返品可能ですので、こんなものいらねぇ!と思いましたら、いつでも言ってくださいね。


いつもありがとうございますvv

お礼と私の愛(!?)を込めて書かせていただきました。          


(2005 9 / 13  かりん)



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