拍手C

2011.07.26 - 2012.04.07
(2012.04.07up)

List(相手)

1. D.Gray-man(ラビ)
2. D.Gray-man(神田ユウ)
3. BLEACH(日番谷冬獅郎)
4. 銀魂(坂田銀時)
5. 銀魂(神威)
6. TIGER&BUNNY(バーナビー)




Matetial by Simple Life
design from DREW

1. ラビ 「永遠じゃなくていい」 

D.Gray-man // 連載ヒロイン

「ねえ、ラビ」
「ん?」
 私が呼べば、ラビはいつだって応えてくれる。
 何でもない、なんて言えば、「寂しいんだろ?」と私の腰を抱き寄せる。私は、そのまま彼に身体を預け、もう一度名前を呼んだ。
「ラビ」
「んー?これじゃまだ寂しいか?だったら…」
「ばか!」
 そのままベッドへ押し倒そうとするラビに、私はパンチする。そんなに強くしたわけではないのに、大袈裟な反応をされて。思わず溜息をつくと、「どうしたんさ」とパンチした所を擦りながら訊いてきた。私は、自分の手を見ながら口を開く。
「私、ずっと考えていた事があるの」
「何を?」
「いつか別れが来ても…私はそれまで、何があってもラビの事を好きでいようって」
「……」
 ラビの表情が変わったことに気づいたけれど、私はあえて見なかった。見られなかったという方が正しいかもしれない。きっと、切ない表情をしていると思ったから。
 すると、急に後ろから抱き締められる。
「オレだって同じさ。ずっと傍にいる。ずっと…愛してる」
「ラビ…」
 ラビの方を向くと、優しいキスが待っていた。
 この世界に永遠なんて無い。私とラビも、いつか別れなければならない時が来る。
 確かに永遠なんて無いけれど…私は、ずっと貴方のことを想ってる。
 だからね、ラビ。
 貴方は永遠じゃなくていいから、隣りにいる間は、私が想ってるぐらいに私のことを想ってほしい。
 私は、そう願ってる。

2. 神田ユウ 「アイラブユー」

D.Gray-man // 恋人

「ねえ、ユウ!言ってほしい言葉があるんだけど」
「何だよ?」
 彼氏のユウの部屋で、本を読んでいる彼の顔を覗き込む。何かもの凄く嫌な顔をされたけれど、めげる事なく笑顔でお願いをしてみた。
「アイラブユーって!」
「………」
 意味不明と言わんばかりに露骨に凄く嫌な表情をしたと思えば、また本を読み始めてしまった。
 ユウくん、無視ですか。
 ぶーと不貞腐れてみたが、全く反応無し。彼女にこんな態度ってどうなの!?とカチンと頭にきたけれど、すぐにある事を思いつく。
 これなら、絶対びっくりするよね!
 そっとユウの耳元に近づいて、めいっぱいの愛情を込めて囁いた。
「アイラブユウ!」
「!お前…!」
 作戦は大成功!ユウは驚いて固まっている。その姿が何だか可愛くてくすくす笑っていると、突然腕を引かれて。
 そして、彼からの甘いキスが降ってきた。

3. 日番谷冬獅郎 「きっと、これが幸せ」 

BLEACH // 連載ヒロイン(副隊長視点)

 私は、十四番隊副隊長 伊宮華恋。
 今日は、というより、今日も隊長の親友の日番谷十番隊隊長が来ているの。休憩中らしいんだけど、本当なのかしら。
「華恋、どうしたの?難しい顔して」
「いえ、何でもありません」
 隊長が不思議そうな顔で、私の顔を覗き込んでくる。私がお茶を啜りながら答えれば、日番谷隊長が何か疑うような眼差しを向けてきた。
「…何ですか?」
「俺が訪ねてくるのが嫌なんじゃねえのか?」
「そんな事ないですよ。ただ暇なのかなって思っただけです」
「休憩中だって言ってんだろ!俺は松本のようにサボッてねえ!」
 向かいの席の日番谷隊長と言い合いをしていると、隣りから笑い声が聞こえてきて。視線を向けると、隊長が嬉しそうに笑っていた。
 どうして嬉しそうだと分かったって?だって、日番谷隊長よりもずっと一緒にいるんですから。
 隊長は、満面の笑みを浮かべて言う。
「何だかこの雰囲気っていいよね。まるで家族みたい」
「家族?俺達がか?」
「うん。きっと、この時間がずっと続くこと…それが一番の幸せなんだろうなあって、心から思ったの」
「…そうだな」
 2人は、幸せそうに微笑んで見つめ合う。
 私は想像してみた。
 隊長と日番谷隊長、そして、私の3人の生活。
 それも凄く素敵だけれど、私にとっては、この2人が幸せそうに一緒にいることが一番の幸せなんだろうなと思った。

4. 坂田銀時 「喉が焼きちぎれる程叫んだのに声にはならなかった」 

銀魂 // 連載ヒロイン

 ――あの光景が、今でも信じられねェ。
 どうして、お前がそこにいる?
 吉原の連中と太陽を取り戻したのに、やっとあいつらも太陽の下で生きていけるようになったのに。
 どうして、俺の太陽がそいつの隣りにある?
 第二の夜王と名乗った、神楽の兄貴の隣りに。
「じゃあね、お侍さん。――行くよ」
 最初、誰に向けられた言葉なのか分からなかった。だが、すぐにそれは判明する。俺達の中から、一人前に出て行く女がいたからだ。
「……オイ、どういう事だよ…」
 自分でも情けないと思うぐらいに、声が震えていた。
 何だよ、これはどういう事だよ。何がどうなって、こんな状況になってんだよ。
 気持ちがぐちゃぐちゃになって、上手く言葉が出てこない。お前は兄貴の隣りへ並ぶと、肩越しに振り返る。
 太陽を背にしたお前は……凄く綺麗だった。
 お前は悲しげに目を伏せ、そして、消え入りそうな声で言った。
「ごめんね…」
 その一言を残して、兄貴と共に姿を消してしまった。
 あまりの突然の事に、身体が動かない。
 声が出ない。
 何も考えられない。
「……待てよ、待ってくれよ…」
 俺から離れていくな…!!
 お前の名前を喉が焼きちぎれる程叫んだ筈なのに、声にはならなかった。

5. 神威 「きみ=そら」

銀魂 // 連載ヒロイン

 私は、部屋の丸く形どられた窓から、光が点々と浮かぶ真っ黒な空間を眺めている。
 外に広がるのは、宇宙。
 そして、私が居るのは、宇宙海賊春雨の第七師団の戦艦の中。しかも、この師団の団長の隣りの部屋だったりする。
「……」
 此処に連れてこられて、一ヶ月ほど経つ。
 銀時達と吉原へ行って、そこで彼と出会ってしまった。何故か気に入られ、そのままこの船に乗る事になってしまった。
 皆と、銀時達とお別れをしないまま。
 はあ…と溜息をつくと、何の断りも無しに部屋のドアが開いた。
「また外を眺めてたのかい?宇宙が好きなのか、それとも地球が恋しいのかな?」
「神威、入る時はノックしてっていつも言ってるでしょ?」
 ハイハイと、ニコニコしながら入ってくる団長の神威。
 何度言っても、彼は一度もノックをしない。じとっとした目で睨みつけていると、神威はケラケラ笑う。
「そんな目で見ても駄目だよ。俺は、あの眼が好きなんだからさ」
「…そうだったわね」
 開かれる神威の瞳。一瞬狂気が宿ったのを、私は見逃さなかった。でも、特に気にすることなく、また外へ視線を向ける。
 毎日毎日こう外が真っ暗だと、恋しくなるものがある。
 太陽は勿論のこと。
 それと、もう一つ。
「俺がいるのに外ばかり見るなんて妬けちゃうなァ。俺のこと嫌い?」
「……この体制は何?」
「んーなんだろう?」
「あのね…」
 さっきまで外を見ていた筈なのに、私の目の前には神威と天井。一瞬でベッドに押し倒されていた。あまりの早業に呆れていると、「ねえ、」と神威が私の目を覗き込んでくる。
「俺のこと、嫌い?」
 真っ直ぐ見つめてくる透き通った青い瞳。私の血のような紅い瞳とは、正反対の綺麗な青。まるで、青空のような瞳。
 私は、この瞳が好き。
 この暗闇の中に浮いていても、この色を見るだけで安心する。
 貴方がいるだけで安心する。
「そうね…嫌いかも」
 神威の頬に触れながら応えれば、嘘つきだね、と私の紅い瞳にキスをした。
 私にとって、貴方は空。
 貴方が私の恋しくてやまない青い空なのは、私だけの秘密。

6. バーナビー・ブルックスJr. 「差し出された傘」 

TIGER&BUNNY // 恋人

「はあ…ついてないなあ…」
 空を見上げると、冷たい雨が顔に容赦なく落ちてくる。
 私は、今の自分の姿にちょっと泣きそうになっていた。
 今日は久しぶりの休みで買い物をしていたのだが、途中で雨が突然降ってきて、しかもとても強くなって、あっという間に全身びしょ濡れになってしまった。
 運の悪いことに近くには屋根が無くて雨宿りは出来ないし、仮にあったとしても、この状態でお店に入っても迷惑が掛かってしまう。
 とにかく早く帰るしかない!と思い、信号が変わるのを待っていたその時。
「何してるんです?こんな所で」
「! バーナビー」
 振り返ると、バーナビーが傘を差して呆れ顔で立っていた。
 それはこちらの台詞なんだけど…と思っていると、彼は私の隣へ並ぶ。すぐに傘に入れてくれたのが分かると、私は「いいよ!」とバーナビーを見上げる。
「バーナビーまで濡れちゃうから、私はいいよ。それに、もう濡れてるから、このままでも平気」
「僕は大丈夫です。もうびしょ濡れでも、これ以上雨に打たれていたら本当に風邪を引きますよ」
「でも」
「今は、素直に甘えてください」
「はい…」
 正直な話、もうこれ以上雨を浴びたくなかったから、とても助かっていた。
 沈黙が続く。傘に雨の落ちる音が、やけに大きく聞こえる。
 雨に打たれなくなったせいか途端に寒くなってきて、私はぶるっと身震いをしてくしゃみをした。
「…くしゅんっ」
「全く貴女は……」
 バーナビーの手が肩に触れたと思った時には、もう抱き寄せられていた。私の濡れた服が、彼にぴったりとくっついている。
 驚きや恥かしいなどよりも、彼まで濡れてしまう心配の方が大きく、慌てて離れようと動く。
「こんな事したら、貴方まで…」
「寒いんでしょう?だったら、こうしていた方が温まります」
「でも、今度はバーナビーの方が風邪…」
 風邪を引く、と言いたかったのに、最後まで言わせてもらえなかった。
 唇が、彼の体温で温かい。
 冷え切った身体がだんだんと温かくなっていくような気がして、私は目を閉じる。
 ゆっくりと唇が離れると、私は慌てて周りを見回す。
「どうしたんですか?」
「どうしたって、貴方はヒーローなのよ。こんな所、誰かに見られたら…」
「ああ、大丈夫ですよ。誰もいませんし、それにちゃんと傘で隠しましたから」
「そういう問題…」
 また唇を塞がれる。
 絶対に楽しんでる…!恥かしいし、なんか悔しい…!
 道の真ん中で蕩けるような甘い口付けを交わしながら、もう二度とバーナビーが差し出した傘には入らないと強く誓った。

※お題をお借りしています※
1.2...Shirley Hights 様 | 4.5...1204 様 | 6...天体映写機



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