Halloween 限定

2007.10.31
(2007.11.21up)

List(相手)

1. D.Gray-man(ラビ)
2. D.Gray-man(神田ユウ)
3. BLEACH(日番谷冬獅郎)
4. 銀魂(坂田銀時)
5. Tales Of Destiny(リオン)




Matetial by Simple Life
design from DREW

1. ラビ 「お菓子より甘いイタズラ」

D.Gray-man // 連載ヒロイン

「トリックオアトリートさー!」
「はい」
「あ…ありがと…」
 びっくりさせてやろうと思ってアイツの部屋に入ったら、来るのが分かっていたように菓子を渡された。
 菓子を貰えたのが嬉しかったから素直に貰ったけど……って、オレの目的はこっちじゃない!
 ハロウィンっていうのは、お菓子を貰えなかったらイタズラするじゃん。
 オレは、イタズラをしに来たんです。
「ラビ、どうしたの?そのお菓子が嫌だった?」
「いや、別にそういう訳じゃ――…」
「待ってね、別のも探すから。えっと…」
 そう言うと、部屋の奥を何やらゴソゴソ探し始める。
 いつもあそこに隠してんの?新発見だな。…じゃなくて!オレ、どんだけ菓子食べたいんさ……。
 オレは、菓子を食べたいんじゃない。
 オレが食べたいのは―――。
「え、ら、ラビ!?」
「菓子は探さなくていいんだ。オレはイタズラしたいの」
「え…?」
 背後から抱き締めて耳元で囁けば、ほんのりと耳を赤く染めて。
 あー、本当に可愛い。だから、凄くしたくなる。
 もっと君の可愛い姿を見たくなるんだ。
「い…イタズラしに来たの?」
「そうさぁ。で、してもいい?」
「折角たくさん用意してたのにな、お菓子。勿体無いわ」
 ちょっと不貞腐れながらも、お前はオレの方に向きを変えて。
 頬を染めて上目遣いでオレを見る姿は、もうストライクでど真ん中でヤバイぐらい可愛くて。オレが顔を近づければ、ス…と目を閉じる。
 重ねた唇は、とても甘かった。

2. 神田ユウ 「ただその言葉が聞きたいだけ」

D.Gray-man // 恋人

「ユウ!Trick or Treat!」
「あ?」
 私がユウの部屋に入るなりそう言うと、ユウは本から顔を上げずに不機嫌な声で返事した。仮にも私達付き合ってるんだから、本から顔を上げてくれたっていいのに。
 あ、仮にもって言うのは、実は、まだユウからある言葉を言われてないの。
「あ?じゃなくて、Trick or Treatだよ!今日ハロウィンじゃない。ユウ、知らないの?」
「んなもんに興味無ェ。お前にやる菓子も無ェからな」
 さらりと言われて、私は口を尖らせる。
 こういう事に興味無いっていうのは分かってたけど、もっとこう…別の言い方っていうのがあるんじゃないの?それに、まだ顔を上げてくれないし!
 なんだか悔しくなって、私はズカズカと部屋の中に入り、読んでる本を取り上げた。
 「何しやがんだ!」と怒られたけどそんなの関係なく、ベッドに座っているユウを私は押し倒す。それから、その上に四つん這いになって、ユウが逃げられないようにする。
「お菓子くれない人にはおしおきです!」
「知るか。早く退きやがれ」
「イヤ。ユウがどうしても退いてほしいって言うなら……」
 私は、真っ直ぐに彼の黒い瞳を見つめる。
「好きって言って」
 まだ貴方から聞いたことのない言葉。私が一番聞きたい言葉。貴方の口から聞きたいの。
 だから―――。
「好きって言ってくれるまで、退いてあげないんだから」
 ユウはチッ、と舌打ちをすると、「面倒くせー奴」と呟いてから私の後頭部に手を伸ばす。そして、ぐっと顔を近づけさせられ、ユウが耳元で囁いた。
「好きだ」
 私は、まさか本当に言ってもらえるとは思わず、大きく目を見開かせる。
 それと同時に、涙が溢れてきた。
 こんなにも、こんなにも、好きな人に好きって言ってもらえることが嬉しいだなんて。
 私は今、きっと情けない顔をしていると思う。
 涙が溢れて止まらないから。
「ありがと、ユウ…」
 泣いているのがバレないように出来るだけ明るく言ったけど、どうやらそれはバレていたようで。
 ユウに「ばーか」と言われ、抱き締められた。

3. 日番谷冬獅郎 「ただ愛しくてそれだけで」 

BLEACH // 連載ヒロイン

「とーしろーくん!」
「あん?…うわっ!!」
 俺が声のした方を向くと、目の前に大きな橙色の何かがあり、俺はびっくりしてしまった。
 一体何なんだよ、これは…。
 一度筆を机に置き、じっとそれを見ていると、アイツはそれを頭から抜いて顔を出した。
「びっくりした?」
「何だ、この気持ち悪いのは」
「気持ち悪いって失礼な!これ…えっと、”じゃっくおーらんたん”っていうかぼちゃのお化けなんだよ」
「は?」
 かぼちゃのお化けって幽霊のことか?だが、こいつは整でも虚でもない。俺には、ただのかぼちゃにしか見えない。
「これね、大きなかぼちゃの中身をくり抜いて、こんな感じに目と口を切り抜くらしいの」
「目つき悪いな、こいつ。口も変だ」
 つり上がった目つき、ギザギザに切り抜かれた口。どう見ても変だ。そう言えば、お前は「変じゃないよ!」と、それをぎゅっと抱き締めた。
 何だよ、そんなにそいつが大事なのか?
 目つきの悪いこれを睨んでいると、「今日のこと知ってる?」と話を切り出してきた。
「今日のこと?」
「うん。今日現世では”はろうぃん”って言うんだって。お菓子を貰う日って、一護くんに教えてもらったの」
「菓子を貰う日?」
「それでね、貰う時には言わなくちゃいけない言葉があるんだって。確かね、”とっりくおあとりーと”だったかな」
「とりっく…?」
 確か今朝、こんな事を松本が言っていたような気がする。くだらねえ、と一蹴したが。
 そうか、これはそういう事だったのか。だから、あんなにしつこく浮竹から貰った菓子をせがんできやがったのか。
 お前の方を見ると、キラキラというような音がつきそうな程、目を輝かせていた。
 お前もそんなに欲しいのか…?
 思わず溜息をつきながら、俺は菓子の入っている机の引き出しを開けて探す。
 最近貰ったヤツは飴玉か…。
 袋に入っている飴玉を机の上に出すと、お前は嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「冬獅郎くん、とっりくおあとりーと!」
「……」
 袋から飴玉を取り出し頬張る姿を見て、俺は思う。松本にあげなかったのは、きっとお前のその笑顔が見たかったからだ。
 つくづく俺も甘い。自分自身が思っている以上に、どうしようもなく惚れ込んでいるらしい。
 俺も飴玉を口に入れると、甘ったるい苺の味がした。

4. 坂田銀時 「お菓子よりも魅惑的な」

銀魂 // 連載ヒロイン

「ただいまー」
 ガララ、と仕事から帰り万事屋の玄関の戸を開けると、銀時が廊下に立っていた。まるで、私が帰って来るのを待っていたかのように。銀時は、どこかソワソワしながら「おかえり」と言ってくれた。
 私が戸を閉めてブーツを脱いでも、銀時は全く動かない。
 流石に不審に思って、どうしたのと聞いた。
「べ、別に何にもないけどォ」
「だったら、どうしてそこを動かないの?」
「別に俺は期待してるんじゃないからね。今日はハロウィンだから、パフェを作ってくてるとかたくさん菓子をくれるとか、そんなん期待してないからね」
「……」
 思いっきり言っちゃってるんじゃない…。要は、今日はハロウィンだから、お菓子をくれるのを待っていると。
 私は、思わず溜息をつく。全く子供っぽいというか……あ、心は少年だっけ。
 銀時の方を見れば、キラキラと凄い期待の目をしていた。そんな目で見られたら、私が断れないことを知っているくせに。
「…仕方ないわね。作ってあげる」
「マジでか!」
「ええ。苺いっぱいでいいの?」
「オメーが作るもんは何でも美味いから任せるわ」
 本当に嬉しそうにするから、私まで嬉しくなる。今日のは、特大にしてあげようかしら。
 パフェのイメージを膨らませていると、突然身体が宙に浮いた。びっくりして目を瞑り、背中や足に体温を感じて目を開けば、私は銀時の腕の中。
 どうやら、お姫様抱っこされているみたい。
「ちょっと何してるのよ。今からパフェ作るんだけど」
「その前にイタズラが先。お菓子貰えなかったからよー」
「イタズラ…って、パフェがその代わりなんじゃないの?」
 ちげーよ、と言いながら、銀時は和室に入る。私をそっと布団の上におろすと、押し倒したような体勢になる。
 ……ちょっと待って。これってまさか…?
「銀時、何する気…?」
「オイオイオイオイ、そういう事聞くかよフツー。男と女って言ったら、アレに決まってんじゃねーか」
「まだ昼間よ?それに、2人が帰ってきたらどうするの」
「だーいじょうぶだって。んなこたァ、オメーが気にすることじゃねーの」
「……」
 目の前の厭らしい笑みに、私は呆れてしまう。一回言ったら、この人は絶対に聞かない。
 私が抵抗するのを諦めたのが分かったのか、銀時は顔を近づけてきた。
 だけど、それは唇から外れて耳元に寄せられた。
「それに、菓子よりオメーの方が甘くてうめーんだよ」
 耳元で低く甘い声で囁かれて、私の心臓は煩いぐらい高鳴る。
 こんな言葉を言われたのに、恥かしい気持ちより嬉しい気持ちの方が勝ってるなんて、かなりの重傷ね。
 そんな事を考えていたら、始まりの甘いキスが降ってきた。

5. リオン・マグナス 「嗚呼、世界は君色に染まってゆきます」

Tales Of Destiny // 幼馴染兼王国客員剣士

 私は、今日とてもわくわくしています。だって、ハロウィンです!マリアンに教えてもらって、リオンの為にある物を作りました。
 今、玄関のドアの開く音がしました。どうやら、リオンが帰って来たようです。
「リオン、お帰りなさい!」
「ただいま」
 私は2階の部屋から出て、階段を途中まで下りてそう言うと、リオンは不機嫌そうにですが返してくれました。
 きっと、また城で何かあったに違いありません。リオンは素直な方なので、すぐに分かります。
 リビングに入ったリオンの後を追って私も入り、冷蔵庫からある物を取り出しました。リオンの為に作ったあのデザートを。
「何をしている?」
「リオン、今日は何の日か知っていますか?」
「今日だと?何かあるのか?」
『あ、ハロウィンですね』
 リオンの腰に差してあるシャルティエが、コアを光らせながら答えてくれました。私はそうです、と頷き、先程取り出してきた物をテーブルの上に置きます。
 花の模様が描かれている可愛らしいカップで作った、リオンの好物のプリン。リオンは喜んでくれるでしょうか…?
 少しドキドキしながら、私は言いました。
「今日はハロウィンですから、リオンの為に作ったんです。この日はお菓子をあげる日ですから、その、貰ってくれますか?」
「プリンなんて、僕は好きじゃないぞ」
『ぼっちゃん!失礼ですよ!』
 シャルティエが怒ってくれましたが、私には分かっています。リオンは、こういう所は素直ではありませんから。
 本当は甘い物が大好きなのに嫌いだと見栄を張っているだけで、心の中では食べたいと思っていること。天の邪鬼なんです。
 あ、ほら、今だって嫌そうにしながらも、プリンを手に取ってくれました。
「折角、僕の為に作ってくれたんだ。捨てるのも勿体無いから貰ってやる」
「はい、ありがとうございます」
『ぼっちゃんてば、本当は食べたいくせに…。素直じゃないんですから』
「うるさいぞ、シャル!」
 そう言いながらも、大事にそれを持ってくれているリオン。私はそれだけでとても嬉しくて、頬が自然に緩んでしまいます。
 こんな些細な事でも、貴方への想いは募っていく。
 止まることを知らないように、どんどん溢れてくる。
 嗚呼、私の世界がより一層貴方の色に染まっていく。
 こんなにも、貴方のことが大好き。
 ―――リオン、愛しています。

※お題をお借りしています※
3... Shirley Heights 様 | 4... 恋したくなるお題 様 | 5... Anne Doll



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